待機手術の術前に中止すべき薬剤|第102回医師国家試験G28

第102回医師国家試験 G28(2008年)

正答:c

問題

待機的開腹手術で予め術前に投与を中止すべき薬剤はどれか。

a.β遮断薬

b.ジギタリス

c.血小板凝集抑制薬

d.カルシウム拮抗薬

e.副腎皮質ステロイド薬

正答の理由

慢性疾患に対する薬剤、特に降圧薬を含む心血管系薬剤は周術期も継続するのが原則です。これに対し抗血小板薬は出血のリスクから多くの場合手術の5〜7日前に中止します(冠動脈ステントや機械弁など血栓リスクの高い例では多職種で個別に判断します)。副腎皮質ステロイド薬は中止するのではなく、長期服用例では周術期のストレスに備えて補充量を追加します。公式正答はcです。

各選択肢の検討

a.β遮断薬。誤り。心血管系薬剤は周術期も継続するのが原則で、すでに内服中の患者では周術期の頻脈を抑えるためβ遮断薬の継続が考慮されます。

b.ジギタリス。誤り。慢性疾患の治療薬は原則として周術期も継続し、術前に中止すべき薬剤として挙げられていません。

c.血小板凝集抑制薬。正しい。アスピリンなどの抗血小板薬は多くの場合手術の5〜7日前に中止します。ステント留置後など血栓症による死亡リスクが出血リスクを上回る例では個別判断となります。

d.カルシウム拮抗薬。誤り。降圧薬を含む心血管系薬剤は周術期も継続します。

e.副腎皮質ステロイド薬。誤り。中止ではなく補充が必要です。過去1年以内にプレドニゾン換算5mg/日を超えて3週間以上服用した患者では、ストレス量の追加投与を行います。

覚えるポイント

周術期は心血管薬を続け、ステロイドは足す。止めるのは抗血小板薬(5〜7日前)。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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