第102回医師国家試験 G19(2008年)
正答:d
問題
組合せで正しいのはどれか。
a.皮内試験 ――――― 接触皮膚炎
b.貼布試験 ――――― サルコイドーシス
c.Tzanck試験 ――――― 乾癬
d.最少紅斑量試験 ――――― 色素性乾皮症
e.リンパ球刺激試験 ――――― アトピー性皮膚炎
正答の理由
アレルギー性接触皮膚炎の原因アレルゲン検索は貼布(パッチ)試験、ヘルペスウイルス感染の補助診断はTzanck試験、薬剤過敏症の検査としてリンパ球刺激(幼若化)試験が用いられます。最少紅斑量(MED)試験は紫外線照射で紅斑を生じる最小量を測る光線試験で、光線過敏の程度を定量します。色素性乾皮症は紫外線に対する過敏を示す遺伝性の光線過敏症であり、光線試験の対象となります。公式正答はdです。
各選択肢の検討
a.皮内試験―接触皮膚炎。誤り。皮内試験はアレルゲンを皮内に注射して即時型(IgE依存性)反応をみる検査で、遅延型反応である接触皮膚炎の原因検索には貼布試験を用います。
b.貼布試験―サルコイドーシス。誤り。貼布試験は標準アレルゲンを背部に48時間貼付し48時間・72〜96時間後に判定する接触皮膚炎の検査です。サルコイドーシスは胸部画像で疑い生検で確定します。
c.Tzanck試験―乾癬。誤り。Tzanck試験は新鮮な水疱の底を擦過しWright-Giemsa染色して多核巨細胞をみる検査で、HSVやVZV感染でしばしば陽性となります。乾癬の診断には用いません。
d.最少紅斑量試験―色素性乾皮症。正しい。MED(最少紅斑量)は紅斑を生じる最小の紫外線量で、光線過敏の程度を表す指標として測定されます。色素性乾皮症はDNA修復障害により極度の光線過敏を示す遺伝性疾患であり、紫外線への過敏性を定量するこの検査と結びつきます。
e.リンパ球刺激試験―アトピー性皮膚炎。誤り。リンパ球刺激(リンパ球幼若化)試験は薬剤過敏症に対する検査として挙げられるもので(信頼性は限定的とされます)、アトピー性皮膚炎の診断検査ではありません。
覚えるポイント
接触皮膚炎=貼布試験、ヘルペス=Tzanck試験、光線過敏(色素性乾皮症)=最少紅斑量、薬剤過敏=リンパ球刺激試験。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第102回医師国家試験問題および正答
- Contact Dermatitis – Dermatology – MSD Manual Professional Edition
- Herpes Simplex Virus (HSV) Infections – Infectious Disease – MSD Manual Professional Edition
- Photosensitivity – Dermatology – MSD Manual Professional Edition
- Possible involvement of keratinocyte-derived microvesicle particles in human photosensitivity disorders
- Drug Hypersensitivity – Allergy and Immunology – MSD Manual Professional Edition
- Sarcoidosis – Pulmonology – MSD Manual Professional Edition
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。