精神症状と疾患の対応|第102回医師国家試験G6

第102回医師国家試験 G6(2008年)

正答:b・d

問題

正しいのはどれか。2つ選べ。

a.両価性はうつ病に特徴的である。

b.言葉のサラダは思路障害でみられる。

c.緊張病症候群は不安障害でみられる。

d.Korsakoff症候群では作話がみられる。

e.感情失禁は統合失調症に特徴的である。

正答の理由

公式正答はb・dです。言葉のサラダは、話が目的に向かわず話題から話題へ飛び、ついには支離滅裂で理解不能になる「思考の統合不全(disorganized thinking)」が極端になった状態で、思路障害としてみられます。Korsakoff症候群では、思い出せない出来事を無意識に作り上げて語る作話が早期から目立つ所見として記載されています。

各選択肢の検討

a.両価性はうつ病に特徴的である。誤り。両価性(ambivalence)は、Bleulerが統合失調症の基本症状として挙げた「4つのA」(alogia、autistic isolation、ambivalence、affect blunting)の一つで、うつ病に特徴的な症状ではありません。

b.言葉のサラダは思路障害でみられる。正しい。思考の統合不全では話が目的に向かわず話題が次々に移り、軽度の解体から支離滅裂・理解不能まで幅があるとされ、言葉のサラダはその極型です。

c.緊張病症候群は不安障害でみられる。誤り。緊張病(catatonia)は統合失調症の奇異な行動の極型として挙げられ、気分障害(とくにうつ病エピソード)にも多く合併するとされます。不安障害に特徴的な症候群ではありません。

d.Korsakoff症候群では作話がみられる。正しい。作話はしばしば目立つ早期徴候で、思い出せない出来事について無意識に想像上の話を作り、それが説得的なため基礎疾患が見逃されることがあるとされます。

e.感情失禁は統合失調症に特徴的である。誤り。感情失禁(emotional incontinence)は仮性球麻痺性情動(pseudobulbar affect)の旧称で、筋萎縮性側索硬化症・多発性硬化症・脳卒中・外傷性脳損傷・小脳病変などの神経疾患で生じる、脳幹の表出系の脱抑制による症候です。

覚えるポイント

言葉のサラダ=思路障害の極型、作話=Korsakoff症候群。両価性はBleulerの統合失調症の基本症状、緊張病は統合失調症・気分障害、感情失禁は神経疾患(仮性球麻痺性情動)。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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