補体が関与する免疫反応|第102回医師国家試験E25

第102回医師国家試験 E25(2008年)

正答:b

問題

補体が関与しないのはどれか。

a.過敏性肺炎

b.気管支喘息

c.自己免疫性溶血性貧血

d.全身性エリテマトーデス

e.特発性血小板減少性紫斑病

正答の理由

Gell-Coombs分類では、細胞表面の抗原に抗体が結合するII型と、循環する免疫複合体が沈着するIII型が補体を活性化して組織を傷つけます。これに対しI型は、抗原がマスト細胞・好塩基球上のIgEに結合して起こる即時型で、補体は介在しません。気管支喘息はTh2細胞・IgE・マスト細胞・好酸球が中心のI型の疾患です。公式正答はbです。

各選択肢の検討

a.過敏性肺炎。誤り(関与する)。MSDは主にIV型反応としたうえで、亜急性期には抗原に対する免疫複合体の形成と沈着が起こると記載しています。免疫複合体は補体を活性化します(III型の機序)。

b.気管支喘息。正しい(関与しない)。マスト細胞上のIgEを介するI型反応が基本で、Th2細胞・好酸球・マスト細胞が炎症を担います。補体の活性化を機序としません。

c.自己免疫性溶血性貧血。誤り。直接抗グロブリン(Coombs)試験で赤血球上にIgGとともに補体C3が検出され、補体が増幅される状況では血管内溶血も起こるII型反応です。

d.全身性エリテマトーデス。誤り。免疫複合体によるIII型反応で、補体が消費されてC3・C4が低下するため、診断と活動性の評価に測定されます。

e.特発性血小板減少性紫斑病。誤り。抗血小板自己抗体によるII型反応で、近年は古典経路の補体活性化が病態に寄与することが示され、C1s阻害薬(sutimlimab)の臨床試験も行われています。

覚えるポイント

I型(IgE)は補体非依存。II型とIII型は補体を活性化する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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