特発性肺線維症の検査所見|第102回医師国家試験D1

第102回医師国家試験 D1(2008年)

正答:c・d

問題

特発性肺線維症でみられるのはどれか。2つ選べ。

a.PaCO2上昇

b.一秒率低下

c.血清KL-6上昇

d.肺拡散能低下

e.全肺気量増加

正答の理由

特発性肺線維症〈IPF〉は肺の線維化によって拘束性換気障害と拡散障害をきたします。特発性間質性肺炎の診断基準は、血清学的検査としてKL-6上昇・SP-D上昇・SP-A上昇を、呼吸機能検査として拘束性障害(%VC<80%)・拡散障害(%DLCO<80%)・低酸素血症を挙げています。拘束性障害では一秒率(FEV1/FVC)は正常〜上昇、全肺気量〈TLC〉は低下します。公式正答はc・dです。

各選択肢の検討

a.PaCO2上昇。誤り。IPFの呼吸機能障害は拘束性障害と拡散障害で、低酸素血症をきたします。高炭酸ガス血症は肺胞低換気を意味するもので、IPFの典型的な所見ではありません。

b.一秒率低下。誤り。一秒率の低下は閉塞性障害の指標です。拘束性障害ではFEV1/FVCは正常または上昇します。

c.血清KL-6上昇。正しい。KL-6は診断基準の血清学的項目の一つで、SP-D・SP-Aとともに間質性肺炎を示唆する所見です。

d.肺拡散能低下。正しい。%DLCO<80%の拡散障害は診断基準の呼吸機能項目にあり、IPFではほぼ全例で低下します。

e.全肺気量増加。誤り。全肺気量が増えるのは閉塞性障害で、拘束性障害では低下します。

覚えるポイント

IPFは拘束性障害+拡散障害。KL-6・SP-Dは上昇、一秒率は保たれ、全肺気量は低下する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第102回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました