卵胞の発育|第102回医師国家試験B33

第102回医師国家試験 B33(2008年)

正答:d

問題

正しいのはどれか。

a.卵胞数は思春期に最大となる。

b.原始卵胞は卵とそれを取り囲む多層の顆粒膜細胞とからなる。

c.原始卵胞から1次卵胞への発育にFSHが必須である。

d.成熟卵胞には卵胞腔が存在する。

e.排卵直前には卵胞の直径は約5mmになる。

正答の理由

卵(卵母細胞)の数は胎生5か月ごろに約700万個で最多となり、胎生4か月以降に始まる閉鎖(アポトーシス)で生涯減り続けます。胎生7か月ごろに生存している卵の周囲を顆粒膜細胞が一層取り囲んだものが原始卵胞で、顆粒膜細胞が多層化するのは1次卵胞以降です。原始卵胞から1次・2次卵胞への初期発育は、古典的には卵巣内因子によるゴナドトロピン非依存性の過程とされます。卵胞腔(胞状腔)は胞状卵胞以降に現れ、排卵前の成熟卵胞では卵胞液で満たされた腔が拡大して直径18〜20mmに達します。したがって正しいのはdで、公式正答はdです。

各選択肢の検討

a.卵胞数は思春期に最大となる。誤り。卵母細胞は胎生5か月ごろの約700万個が最多で、以後は閉鎖により減少し、最終的に99.9%が失われます。

b.原始卵胞は卵とそれを取り囲む多層の顆粒膜細胞とからなる。誤り。原始卵胞は卵の周囲を顆粒膜細胞が一層取り囲んだもので、多層化は1次卵胞以降に起こります。

c.原始卵胞から1次卵胞への発育にFSHが必須である。誤り。原始卵胞から1次卵胞への動員と前胞状期の発育は卵巣内因子によるゴナドトロピン非依存性の相とされ、ゴナドトロピン依存となるのは古典的には胞状期以降です(前胞状期にもFSH・LHが影響しうるとの報告はありますが、必須とは結論されていません)。

d.成熟卵胞には卵胞腔が存在する。正しい。排卵に向かう卵胞では卵胞液をたたえた腔(卵胞腔)が拡大し、排卵前には18〜20mmに達します。

e.排卵直前には卵胞の直径は約5mmになる。誤り。排卵直前の卵胞径は18〜20mmで、5mmはそれよりかなり小さい発育段階にあたります。

覚えるポイント

卵母細胞数は胎生期が最多、原始卵胞の顆粒膜細胞は一層、卵胞腔は胞状卵胞以降に現れ、排卵前の成熟卵胞は直径18〜20mmになる。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第102回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました