第102回医師国家試験 B25(2008年)
正答:a
問題
誤っているのはどれか。
a.健康食品は農林水産省が認定する。
b.高齢者用食品は特別用途食品に含まれる。
c.食品添加物には表示義務が課せられている。
d.保健機能食品には栄養機能食品と特定保健用食品とがある。
e.日本人の食事摂取基準には栄養素の「上限量」の記載が含まれる。
正答の理由
公式正答はaです。いわゆる「健康食品」には法律上の定義がなく、農林水産省が認定する制度もありません。国の制度として存在するのは保健機能食品制度と特別用途食品制度で、所管は出題当時が厚生労働省、2009年9月以降は消費者庁です。
各選択肢の検討
a.健康食品は農林水産省が認定する。誤っているので、これが正答。いわゆる「健康食品」は法律上の定義がなく、健康の維持・増進をうたって販売される食品全般を指す呼称にすぎません。
b.高齢者用食品は特別用途食品に含まれる。正しい。1994年に特別用途食品(病者等向け)へ高齢者用食品(そしゃく困難者用食品、そしゃく・えん下困難者用食品)が追加されました。2009年の制度改正でえん下困難者用食品に整理されています。
c.食品添加物には表示義務が課せられている。正しい。加工助剤やキャリーオーバーなどの例外を除き、使用した添加物は重量割合の高い順に物質名(一部は用途名も)を表示しなければなりません。
d.保健機能食品には栄養機能食品と特定保健用食品とがある。正しい。2001年に創設された保健機能食品制度はこの2つで構成されます(2015年4月から機能性表示食品が加わりました)。
e.日本人の食事摂取基準には栄養素の「上限量」の記載が含まれる。正しい。出題時に使用されていた2005年版は、過剰摂取による健康障害を防ぐ指標として「上限量(tolerable upper intake level:UL)」を設定していました(2010年版以降は耐容上限量)。
覚えるポイント
「健康食品」に法的定義も国の認定もない。保健機能食品=特定保健用食品+栄養機能食品(現在は機能性表示食品も)、特別用途食品は消費者庁長官の許可制。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第102回医師国家試験問題および正答
- いわゆる「健康食品」のホームページ|厚生労働省
- 特別用途食品制度の主な変遷について|消費者庁
- 食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)
- 「日本人の食事摂取基準(2005年版)」の概要
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。