呼吸困難をきたす喉頭疾患|第102回医師国家試験A17

第102回医師国家試験 A17(2008年)

正答:c・e

問題

呼吸困難をきたすのはどれか。2つ選べ。

a.声帯結節

b.慢性喉頭炎

c.急性喉頭蓋炎

d.咽喉頭異常感症

e.両側反回神経麻痺

正答の理由

公式正答はc・eです。急性喉頭蓋炎は喉頭蓋とその周囲の急速に進む細菌感染で、突然の気道閉塞と死に至りうる疾患です。両側反回神経麻痺では両側の声帯がほぼ正中に寄るため声は保たれる一方で気道が不十分となり、吸気時のBernoulli効果で声帯が引き寄せられて喘鳴と呼吸困難を生じます。残る3つは声の症状や感覚の症状が主体で、気道は保たれます。

各選択肢の検討

a.声帯結節。誤り。声の酷使などによる声帯の良性病変で、嗄声と気息性の声が症状です。声門を塞いで呼吸困難をきたす病変ではありません。

b.慢性喉頭炎。誤り。3週を超えて続く喉頭の炎症で、声量低下と発声障害が主症状です。通常は気道閉塞をきたしません。

c.急性喉頭蓋炎。正しい。喉頭蓋と周囲組織の急速に進む細菌感染で、突然の気道閉塞と死をきたしうる疾患です。強い咽頭痛・嚥下困難・高熱・流涎・吸気性喘鳴が特徴です。

d.咽喉頭異常感症。誤り。のどに何かがある感じを訴えるもので、器質的な狭窄はなく呼吸困難をきたしません。

e.両側反回神経麻痺。正しい。甲状腺・頸部手術、気管挿管、外傷、神経変性疾患などで起こり、生命を脅かす病態です。両声帯が正中近くに固定して気道が不十分となり、喘鳴と労作時呼吸困難、誤嚥の危険を生じ、気管切開を要することがあります。

覚えるポイント

喉頭疾患では「声の異常」と「気道の異常」を分けて考える。急性喉頭蓋炎と両側反回神経麻痺は気道確保が必要になりうる。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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