第102回医師国家試験 A16(2008年)
正答:c
問題
ムンプスについて正しいのはどれか。
a.潜伏期は約30日である。
b.ワクチン接種は義務である。
c.ムンプス難聴は一側性である。
d.ムンプス難聴の予後は良好である。
e.ムンプス難聴はワクチンで予防できない。
正答の理由
公式正答はcです。ムンプス難聴は耳下腺などの腫脹の4日前から18日後までに生じる重い合併症で、通常は一側性で治らないとされています。日本の保険請求データベースの解析でも、一側性の感音難聴として扱われています。
各選択肢の検討
a.潜伏期は約30日である。誤り。潜伏期は12〜25日で、多くは16〜18日です。
b.ワクチン接種は義務である。誤り。日本では1993年にMMRワクチンが中止されたあと、単味のムンプスワクチンが任意接種として行われており、定期接種に含まれていません。接種率は約30%にとどまっています。
c.ムンプス難聴は一側性である。正しい。通常は一側性で治癒しない生涯続く合併症とされ、日本耳鼻咽喉科学会が2015〜2016年に行った全国調査でも、確定診断された348例のうち両側性は16例にとどまったと報告されています。
d.ムンプス難聴の予後は良好である。誤り。生涯にわたる重い合併症で、治癒しないとされています。
e.ムンプス難聴はワクチンで予防できない。誤り。ムンプスはワクチンで予防できる疾患で、日本で定期接種に組み入れればムンプスが減り、その結果ムンプス難聴も減ると指摘されています。
覚えるポイント
ムンプスの潜伏期は16〜18日。ムンプス難聴は一側性・不可逆でワクチンで予防できる。日本では任意接種にとどまる。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第102回医師国家試験問題および正答
- Mumps
- Incidence of Mumps Deafness in Japan, 2005-2017: Analysis of Japanese Insurance Claims Database
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。