第102回医師国家試験 A14(2008年)
正答:a・e
問題
原発開放隅角緑内障で初期からみられるのはどれか。2つ選べ。
a.傍中心暗点
b.視力低下
c.角膜浮腫
d.虹彩萎縮
e.神経線維束欠損
正答の理由
公式正答はa・eです。原発開放隅角緑内障では、視神経乳頭辺縁部(網膜神経線維層)の菲薄化が40〜60%で最初の障害の徴候になり、眼底には神経線維層の障害を映すくさび形の暗い部分が現れます。視野では視神経の病変に特有の変化として、鼻側階段・弓状暗点・耳側くさび状欠損とともに傍中心暗点が挙げられています。残りはいずれも緑内障の初期所見として挙げられていません。
各選択肢の検討
a.傍中心暗点。正しい。視神経の病変による視野変化の一つとして挙げられており、鼻側階段や弓状暗点とともに緑内障の視野障害の型です。
b.視力低下。誤り。初期は症状がほとんどなく、視神経萎縮が進んで初めて視野欠損に気づくのが通常です。中心視力は末期まで保たれます。
c.角膜浮腫。誤り。角膜が混濁し視神経乳頭が見えにくくなるほどの角膜浮腫は、眼圧が40〜80mmHgに達する急性閉塞隅角緑内障の所見です。隅角が開いている原発開放隅角緑内障の初期所見ではありません。
d.虹彩萎縮。誤り。原発開放隅角緑内障で挙げられている所見は視神経乳頭の変化と視野変化、そして眼圧で、虹彩の変化は含まれていません。
e.神経線維束欠損。正しい。眼底にくさび形の暗い部分として現れる網膜神経線維層の障害で、視神経乳頭辺縁部・網膜神経線維層の菲薄化は40〜60%で最初の障害の徴候になります。
覚えるポイント
原発開放隅角緑内障は無症状で進む。初期は神経線維層欠損と傍中心暗点・鼻側階段などの視野変化で捉え、視力低下は末期の所見。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。